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Aerのスーツケースをレビュー!良い点・悪い点を評価

  更新日:
Aer スーツケース レビュー

Aerのスーツケース

Aerはアメリカのトラベル系バッグメーカー。
マイナーですが日本でも好きな人は多い。
機能的で質も良い。が、ちょっとお高い。

スーツケースは2024年に初めて発売。
デザインも機能性も抜群だったので買ってみた。

購入したのはSサイズ、カラーは「ブラック」。
良い点・悪い点を詳しくレビューします。

本家のレビューはこちら

Aer(エアー)スーツケース レビュー!評判のスーツケースをプロが検証

<これ>

良い点

1、洗練された外観

Aer スーツケース レビュー 外観 正面

Aer スーツケース レビュー 外観 正面 側面TSAロック部

Aer スーツケース レビュー 外観 側面カバー部

Aer スーツケース レビュー 外観 背面

Aer スーツケース レビュー 外観 正面上部

Aer スーツケース レビュー 外観 背面上部

Aer スーツケース レビュー 外観 側面上部

Aer スーツケース レビュー 外観 上面

Aer スーツケース レビュー 外観 背面拡大

Aer スーツケース レビュー 外観 ロゴ拡大

Aer スーツケース レビュー 外観 全体

コーナーデザインが美しい

全周に渡り3段のコーナーラインがあります。
合わさる各パーツもラインが揃っていて一体感が凄い。
これは他社には無いAerだけのデザインです。

本体表面はかなり細かいシボ加工。
マットな雰囲気出て高級感がある。
コーナー部も同じ仕上げなので、一体感と反射が美しい。

形状は奥行が大きく太い。
コーナーデザインのためRが大きく容量はやや少なくなる。
どちらかというとデザイン重視の設計です。

カラーはブラックですが、濃いグレーという表現の方が合っている。
カジュアルな雰囲気が強いブラックです。
偏見ですが、ファッション好きな若者が好きそう。

ここまでこだわった設計はなかなか凄い。
かなり気合の入ったスーツケースに見えます。

2、HINOMOTO miraclentキャスターを搭載

Aer スーツケース レビュー 外観 キャスター

Aer スーツケース レビュー 外観 キャスター

HINOMOTOの最高級「miraclentキャスター」を搭載。

日本が誇るキャスターメーカー「HINOMOTO」の最新静音キャスター。
前身の「HINOMOTO Lisof SILENT RUN」の改良品。
金属ベアリングを採用して走行性も良くなっています。

ノイズ的な高音が無くなり、低いタイヤの走行音のみになっています。
世界一の静音性を誇るフリクエンターには勝てませんが、最高クラスの静音性です。
下の比較動画を見て下さい。

※動画では違いがわかりにくいですが、実際に聞くと違います

<Aer(miraclentキャスター)静音性確認動画>

<比較用(HINOMOTO Lisof SILENT RUN)>

<miraclentとSILENT RUNアスファルトでの比較>

<比較用(うるさい安物キャスター)>

大差はありませんが、miraclentキャスターは明らかに静かです。
そして、動き出しの軽さは圧倒的。とても軽く動くのも良い点。
素晴らしい。

3、キャスターストッパーを搭載

Aer スーツケース レビュー キャスターストッパー

レバー式のキャスターロックを搭載。

こちらもHINOMOTO製で実績があり安心。
ワンタッチでロック・解除できるのでとても便利です。
キャリーハンドル根本にあるので操作性も抜群。

自転車等と同じくキャスターまでワイヤーが繋がっており、
それを上げ下げすることでロックを実現しています。

4、高品質なキャリーハンドル

Aer スーツケース レビュー 外観 キャリーハンドルを伸ばした正面

Aer スーツケース レビュー 外観 キャリーハンドルの持ち手部

Aer スーツケース レビュー 外観 キャリーバー部拡大

Aer スーツケース レビュー 外観 キャリーハンドル収納状態

ぐらつき(遊び)はかなり小さく、動きも高級感がある。

サムソナイトの高級品のように品質が良い。
ぐらつきはほぼ気にならず、上下の動きも心地良い。
最高クラスのキャリーハンドルだなと感じます。

高さ調節も4段階と良い。
構造的には普通ですが、キャリーバーが三角形なのが特徴。
径が大きいので容量を圧迫しますが、この形状で安定感があるのだろう。

デザインとしてもかっこいい。
マットな黒い塗装が良い感じです。

5、機能的なトップハンドル

Aer スーツケース レビュー トップハンドルを持っている図

Aer スーツケース レビュー トップハンドル

Aer スーツケース レビュー トップハンドル部全体

大きく膨れて持ちやすい。
両端に穴があり、物をかけることも可能。

厚みがありしっかりしているトップハンドルです。
初期位置で本体との隙間が大きいため手を入れやすく、
軽い力で膨らむのでとても持ちやすい。

両端には穴が空いており、フック等をかけられるようになっています。
よくある「荷物を止めるベルト」なんかも入れられる。
この仕様は珍しく、おそらくこのAerだけと思う。

ハンドルを持ち上げると両端が本体に当たるため、
金属製のフックをかけると傷がついてしまう。
ポリエステル製のベルト等をかけるようにしてください。

Aer スーツケース レビュー サイドハンドル

サイドハンドルも同じ仕様です。

6、セキュリティが良い

Aer スーツケース レビュー 外観 TSAロック部

Aer スーツケース レビュー 外観 TSAロック部 斜めから見た図

こじあけ防止対策がとられている。

TSAロックは普通なダイヤル式の「007型」。
操作感は良く、やや高級感がある。
安物とは違ってダイヤルが回しやすい。

ファスナーの引手はピッタリと合わさる形状になっており、
差し込み部を保護しています。
隙間があると差し込んでロックを解除させられるらしい。

Aer スーツケース レビュー セキュリティジッパー

ファスナーはYKKのセキュリティジッパー仕様。
(RCW:不正開閉防止ファスナー)

ジッパー部分はが二重になっており、こじあけにくくなっています。
そのため、開閉の動きはやや重ためです。
さすが海外メーカー。セキュリティを重視しています。

7、内装生地がコーデュラ

Aer スーツケース レビュー 内装

内装生地はコーデュラナイロン。

生地は強度の高い「CORDURA re/cor」を使用。
リサイクル素材を使用したコーデュラシリーズです。
ナイロンなのでおそらく「RN6」生地だと思う。

スーツケースでコーデュラは過剰品質。
強度等は抜群ですが、とても重たくなってしまう。
そのため良い点でもあり悪い点でもある。

コーデュラを採用しているのはAerだけだと思います。
重量とか全く気にしていないのが清々しい。

8、質の良い部構造

Aer スーツケース レビュー 内部 トップハンドル固定部

トップハンドルとキャリーハンドル付け根部です。

トップハンドルの補強板はごく普通。
2万円以上のスーツケースによく使われるタイプ。

キャリーハンドル付け根部は専用の部材でご立派。
枠の固定のため上面・側面としっかりビス止め。
これにより上面のたわみも少なく補強になっている。

コーナーラインに合わせて加工もされていて本体にぴったり。
キャリーハンドルのぐらつきの少なさの理由がわかります。
強度は問題無いだろう。なかなか質が良いです。

中央にあるのはキャスターストッパーの部材です。
これはHINIMOTOの共通部品なので普通。

Aer スーツケース レビュー 内部 キャスター固定部

キャスターの固定部とキャリーバーの根本です。

キャスターは補強材が無く本体に直接ビス止め。
この価格帯で補強材が無いのは珍しい。
ただ、外側に頑強な部材があるため、それが補強になっていると思います。

キャリーハンドル根本は普通な構造ですが、
ここはそう重要な部分でもないので問題無い。
固定部材は厚みがあり寸法ぴったりなので質は良い。

--

全体的には質が良い内部構造です。
この価格帯では当然ではありますが、キャリーハンドル付け根は特に良い。
固定へのこだわりを感じる。

キャスターの補強材が無いのは気になりますが、
おそらく外側の部材が補強になっているはず。
そう思えるくらい外部のキャスター周りは立派です。

--

良い点は以上です。

デザイン、品質、機能性は抜群。
理想を詰め込んだ素晴らしいスーツケースです。
値段はサムソナイト並に高いですが、その価値はある。

悪い点

1、とても重たい

Aer スーツケース レビュー 重量測定結果

機内持ち込みサイズで3.68kgは重たい。

ジッパータイプでこんなに重たいスーツケースはそうそう無い。
約3.7kgはフレームタイプでも少し重たい部類に入ります。
ここは覚悟して使わないといけない。

重たい原因は主に内装生地のコーデュラです。
仕切りだけでもずっしりくる。
太いキャリーハンドル等も因子の一つ。

男性なら誤差みたいなものでそう気にはならないと思いますが、
力の無い女性や子供にはおすすめできません。

2、キャリーバーの出っ張りが大きい

Aer スーツケース レビュー 内装 キャリーハンドルの出っ張り

キャリーバーの軸が三角形で大きいので出っ張る。

内装をかなり圧迫するキャリーバーです。
バーの出っ張りが大きいので、トラベルポーチの収納性が悪い。
隙間を上手く埋めるようなパッキングをしないといけません。

深さがないので大きい荷物も入れにくい。
大容量ではあるのですが、この点がちょっと注意です。

--

悪い点は以上です。

性能・機能性は抜群なのでほぼ悪い点は無い。
重量が最大のデメリットで、それさえ問題無ければほぼ完璧。
総合的には優秀なスーツケースです。

内装をレビュー

Aer スーツケース レビュー 内装 真上から見た図

両面仕切り仕様。
右側は蓋のようになっている仕切りです。
メッシュが白いので明るい雰囲気なのが良い。

Aer スーツケース レビュー 内装 右側仕切り

この仕切りは荷物を押さえるような使い方をします。
目隠し的にもなるのも良い点。

Aer スーツケース レビュー 内装 右側仕切り ファスナー部拡大

メインファスナーと同じデザインの引手。
ファスナーはコンシール型、メッシュも厚くて質が良い。

Aer スーツケース レビュー 内装 右側仕切りのポケットを開けた図

仕切りのポケットは薄い。
板のようになっているので書類との相性が良いです。

Aer スーツケース レビュー 内装 右側仕切りを上げた図

仕切りを上げるとこんな感じ。

Aer スーツケース レビュー 内装 右側仕切りの固定部

ベルトに通してあるので取り外しはできません。
分解してねじを外せば可能ではある。

Aer スーツケース レビュー 内装 右側仕切りを上げた図 拡大

とても質の良いY型バンド。

Aer スーツケース レビュー 内装 右側仕切り バックル拡大

Fidlock社のマグネットバックル。
バンド類の固定金具の世界的メーカーです。

Aer スーツケース レビュー 内装 右側仕切り バックルを外した状態

スライドさせて固定する仕様です。
磁石なので片手で外せるのが良い。

Aer スーツケース レビュー 内装 合わせ面カバー部のAerロゴ

合わせ面のカバーにはかっこいいAerのロゴ。

Aer スーツケース レビュー 内装 左側仕切り

左側の仕切りは大きなメッシュポケットと小さなポケット。

Aer スーツケース レビュー 内装 左側仕切り メッシュポケットを開けた図

メッシュポケットは薄め。
iPadは余裕で入ります。

Aer スーツケース レビュー 内装 左側仕切り 小さいポケットを開けた図

小さいポケットは小物入れ。

Aer スーツケース レビュー 内装 左側仕切り 小さいポケットに手を入れた図

深さはこの程度しかありません。

Aer スーツケース レビュー 内装 左側仕切り スマートトラッカー用隠しポケット

「AirTag」などスマートトラッカー用の隠しポケットです。
鍵を入れても良いと思います。

Aer スーツケース レビュー 内装 左側仕切り ファスナー部拡大

右側と仕様は同じ。

Aer スーツケース レビュー 内装 左側仕切り ファスナー部拡大

このファスナーのスライダーは少し小さめ。
細かいところもこだわっています。

Aer スーツケース レビュー 内装 左側仕切り ファスナー部拡大

三角形な引手は反射が綺麗。

Aer スーツケース レビュー 内装 左側仕切り コーナー部拡大

Aerは縫製がとても綺麗です。
かなり細かく縫ってあり、縫製もデザインにしている。

Aer スーツケース レビュー 内装 左側仕切りを開けた図

仕切りの中は何も無い。

Aer スーツケース レビュー 内装 左側仕切りを開けた図 コーナー部拡大

仕切りはピンと張られているので、この深さ以上はあまり入らない。
こちら側は仕切りの高さまで入れて、右側に限界まで詰め込みます。

Aer スーツケース レビュー 内装 コーデュラナイロンのロゴ

仕切りの裏側にはコーデュラのロゴ。
本当、スーツケースでは過剰品質な生地。

Aer スーツケース レビュー 内装 全ての仕切りを開けた図

左右の仕切りを開けるとこんな感じ。
コーデュラの質感が素晴らしい。

Aer スーツケース レビュー 内装 合わせ面のカバー上部

合わせ面のカバー上部です。
カバーは縫って固定&マジックテープ。
この生地も当然コーデュラ。

Aer スーツケース レビュー 内装 合わせ面のカバー下部

生地固定の縫製も綺麗で良い。
このあたりはバッグメーカーとしてのこだわりを感じます。

--

内装のレビューは以上です。

コーデュラナイロンが素晴らしい。
スーツケースの生地としては質感は最高に良い。
重たいし高いので普通は採用しませんが、Aerは勝負している。

「AirTag」用のポケットやブランド物のバックル、
板のような仕切りなど独自さが豊富。
Aerの理想を詰め込んだスーツケースだなと感じます。

Aerのスーツケースの評価

項目 評価 コメント
容量 41Lと大容量だが収納にコツは要る
重量 × 約3.7kgと重たい
外観 コーナーデザインが美しい
キャリーハンドル 4段階調節。ぐらつきはかなり小さい
トップハンドル 持ちやすいハンドル、フック用の穴
ジッパー セキュリティジッパー
TSAロック ダイヤルの操作感が良い
キャスター HINOMOTO miraclentキャスター
内装 コーデュラナイロン、ポケットも豊富
内部仕様 しっかりとした固定と補強
仕上げ 特に縫製が良い

Aer スーツケース レビュー 外観 全体

Aer スーツケース レビュー 外観 キャリーハンドルを伸ばした全体図

Aerはカジュアルな最高級スーツケース

洗練されたデザインが美しい。
堅苦しさが無く、それでいて高級に見える。
コーナーの反射が見ていて飽きない。

デザイン的には完璧と思える。
Aerのロゴもかっこ良く所有満足感が高い。
値段は高いですが、ファッション好きには強くおすすめできます。

HINIMOTOの最新静音キャスターにキャスターストッパー、
荷物をかけられるトップハンドル、セキュリティジッパーなど機能性も抜群。
キャリーハンドルも最高級な操作感。

内装のコーデュラは笑えるほど高品質で楽しい。
仕切りも独特でパッキングの工夫し甲斐があります。

難点はとても重たいこと。
機内持ち込みサイズで3.7kgは超重量級。
一般的なものより700g程度重たいので、「重たっ」と明らかに感じる。
力のある人ならあまり気にならないと思いますが、ここは注意点。

重量以外は完璧で優秀なスーツケース。
買って良かったと思えるお気に入りです。

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著者:パルどう
職業:会社経営
スーツケースサイトを作り続けて10年
豊富な知識で的確に解説します。
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